Field Stories|CASE 030
集まると、もう会話が
始まっていました。
初回は、軽いテーマで顔と名前を知るキックオフから始めます。 何度か同じメンバーでセッションを重ねるうちに、 企業担当者と参加者は、お互いの考え方や暮らしを少しずつ知っていきます。 そして次第に、進行を始める前から前回の続きが自然に話され、 終われば双方から「ありがとうございました」が出るようになりました。 仲良くなることが目的ではありません。 率直な意見も、迷いも、安心して話せる関係を育てることが目的でした。
Prologue
最初から、本音を聞こうとはしませんでした。
生活者とのセッションというと、 最初から商品やサービスについて詳しく聞く場を想像されるかもしれません。
どこが不満なのか。 何を改善すべきなのか。 どんな新商品が欲しいのか。
しかし、初対面の人に、 いきなり本音を話してもらうことは簡単ではありません。
企業担当者は、良い質問をしようとします。 参加者は、きちんと答えようとします。
その結果、話は成立していても、 お互いに少し緊張したまま終わることがあります。
本音が自然に出る関係を、一緒につくろうと考えました。
Scene 01
初回は、軽いテーマのキックオフから始めます。
最初のセッションでは、 いきなり新商品の評価や改善点を聞くことはしません。
まずは顔と名前を知り、 同じテーブルを囲む人同士になることから始めます。
最近買ってよかったもの。 休日の過ごし方。 普段どんな店へ行くのか。
答えに正解がなく、 誰でも話しやすい軽いテーマを選びます。
商品を評価する前に、 まずは「この人はどんな人なのだろう」と知る。
Scene 02
何度か会ううちに、顔と名前だけではなくなりました。
同じメンバーでセッションを重ねると、 お互いに少しずつ分かることが増えていきます。
企業担当者は、 参加者がどんな暮らしをしているのか、 何を大切にしているのかを知るようになります。
参加者も、 企業が何に迷っているのか、 どんな制約の中で商品やサービスを考えているのかを知ります。
企業が一方的に質問し、 生活者が答えるだけの関係ではありません。
お互いの背景を少しずつ知ることで、 発言の受け止め方も変わっていきました。
前回、収納の話をしていましたよね。
あのあと、家でもう一度考えてみました。
企業側では、ここがまだ決めきれていません。
それなら、こういう見せ方もありそうですね。
Scene 03
次第に、進行を始める前から会話が始まりました。
何度か顔を合わせるようになると、 セッション当日の空気も変わってきます。
誰かが席に着くと、 「お久しぶりです」 「この前の話ですが」 と自然に会話が始まります。
進行役が最初の質問をする前に、 前回の続きや、その後に暮らしの中で気づいたことが話されています。
用意した進行表どおりに始めるよりも、 その自然な会話から入った方が、 その日のテーマへ深くつながることもあります。
Scene 04
関係性ができたからこそ、厳しい意見も出るようになりました。
関係性ができるというと、 仲良くなり、賛成意見が増えるように思われるかもしれません。
しかし、実際には逆でした。
安心して話せるようになったからこそ、 「前回より分かりにくくなった」 「その方向には賛成できない」 といった率直な意見も出るようになります。
企業担当者も、 完成した案だけを見せるのではなく、 まだ決めきれていないことや迷っていることを話せるようになります。
今回は、前の案の方が分かりやすかったです。
そこは、企業側でもまだ迷っています。
それなら、もう一度別の方向も考えてみませんか。
次回、修正したものをまた見せてください。
意見が採用されなかったとしても、 関係が終わるわけではありません。
次のセッションで、 なぜその判断をしたのかを共有し、 また一緒に考えることができます。
Scene 05
終わると、双方から自然に「ありがとうございました」が出ました。
セッションの終了時には、 企業担当者から参加者へ感謝を伝えます。
しかし、継続して対話を重ねた場では、 参加者からも自然に 「ありがとうございました」 という言葉が出るようになりました。
意見を聞いてもらったから。 企業が前回の話を受け止めてくれたから。 商品づくりの途中に参加できたから。
参加者にとっても、 一方的に協力する場ではなく、 一緒に考える時間になっていたのだと思います。
Scene 06
生活者は、意見を聞く相手から、次を考えるメンバーへ変わりました。
継続する対話によって変わったのは、 場の雰囲気だけではありませんでした。
企業担当者は、 参加者の発言を単発の意見として受け取るのではなく、 その人の暮らしや考え方と結びつけて理解できるようになりました。
参加者も、 企業の事情や迷いを踏まえたうえで、 次の案を一緒に考えるようになりました。
企業が質問し、生活者が答える
初対面の緊張があり、 企業は質問する側、 生活者は答える側に分かれていました。
前回の続きから、一緒に次を考える
顔と名前、考え方を知る関係が育ち、 率直な違いも迷いも持ち寄りながら、 継続して企画を考える場になりました。
「本音を聞き出す」から、「本音が自然に出る関係を育てる」へ。
キックオフから始め、同じメンバーで継続して対話したことで、 企業と生活者は、質問する側と答える側ではなくなりました。 お互いの背景を知り、違いも迷いも率直に伝えながら、 次を一緒に考える関係へ変わっていきました。
What We Found
良い対話は、良い質問だけでは生まれませんでした。
軽いテーマのキックオフを入れることで、 商品を評価する前に、 同じテーブルを囲む人同士になることができました。
仲良くなることで賛成が増えたのではなく、 安心して違いを伝えられ、 企業側も途中の迷いを見せられるようになりました。
単発の意見提供ではなく、 前回の続きを共有しながら、 企業と生活者が一緒に企画を育てる関係へ変わりました。
初回は軽いテーマのキックオフから始め、 同じメンバーで継続的にセッションを重ねました。 次第に、開始前から前回の続きが自然に話され、 率直な意見や企業側の迷いも共有されるようになりました。 終了時には双方から自然に感謝が交わされ、 生活者は意見を聞く相手ではなく、次を一緒に考えるメンバーになっていました。
Free Consultation
一度きりのヒアリングではなく、生活者と継続して考えてみませんか。
こらぼたうんでは、初回から答えを求めるのではなく、 軽いテーマのキックオフから関係を育てます。 同じメンバーで対話を重ねることで、 企業と生活者が違いや迷いを率直に持ち寄り、 商品やサービスの次を一緒に考えられる場をつくります。