企業担当者が修正したコンセプト案を生活者へ見せ、前回との違いや選びやすさについて意見を交わしている様子

Field Stories|CASE 014

「前より選びやすい」と
言われるまで、
もう一度考えました。

最初のセッションでコンセプトを見せると、 生活者から「良さは分かりますが、自分に必要なのか判断しにくいです」 という反応がありました。 企業は、その場で言葉を直して終わらせず、 なぜ選びにくいと感じたのかを持ち帰って、もう一度考えました。 次のセッションで修正したコンセプトを同じ参加者へ見せると、 「前より選びやすい」という言葉が返ってきました。

テーマ:コンセプトの再設計 形式:継続型の共創セッション 企業名・商品名は非公開

Prologue

良いコンセプトでも、選ぶ理由になるとは限りませんでした。

企業が考えたコンセプトには、 商品の特徴や目指している価値が丁寧に整理されていました。

社内では、伝えたいことがよくまとまっているように見えました。

しかし、生活者へ見せたとき、 すぐに「欲しい」「自分に合いそう」という反応が返ってきたわけではありません。

良さは分かります。でも、自分に必要なのか判断しにくいです。

コンセプトの内容が悪いのではありません。

ただ、生活者が自分の暮らしと結びつけて、 選ぶ理由へ変えるまでには、何かが足りていませんでした。

Scene 01

最初の対話では、「分かる」と「選べる」の間に距離がありました。

企業担当者は、商品の特徴や考え方を丁寧に説明しました。

参加者も、内容そのものは理解していました。

それでも、購入したいか、誰かに勧めたいかを聞くと、 反応は少し曖昧でした。

商品の良さは伝わります。

でも、どんな人が選ぶものなのかが少し見えません。

自分に必要なのかどうか、まだ判断しにくいです。

説明を理解できることと、 自分に必要なものとして選べることは、同じではありませんでした。

Scene 02

生活者の言葉を、そのまま書き写すことはしませんでした。

セッションで出た言葉をそのままコンセプトへ入れれば、 分かりやすくなるとは限りません。

企業が持ち帰ったのは、 表面的な言い回しではなく、 なぜ生活者が選びにくいと感じたのかという問いでした。

誰の、どんな場面に役立つのか。

何を一番の価値として伝えるのか。

他の商品との違いは、どこにあるのか。

Question to Take Back

言葉を変える前に、選びにくさの理由をもう一度考える。

生活者から正解のコピーをもらうのではなく、 反応の背景を企業が持ち帰り、 商品の価値や対象となる人、使われる場面を社内でもう一度整理しました。

Scene 03

企業は、前回の対話をもとにコンセプトを組み直しました。

企業は、前回のセッションで出た反応を社内へ持ち帰りました。

単に説明文を短くするのではなく、 何を中心に伝えるべきかを改めて検討しました。

商品の機能を並べるのではなく、 生活者が自分の暮らしと結びつけやすい場面を中心にする。

幅広い人に向けて曖昧にするのではなく、 誰にとって、どのような価値があるのかを明確にする。

そうして、コンセプトをもう一度組み直しました。

Step 01 最初の案を見せる

企業が考えたコンセプトを、 生活者へ提示しました。

Step 02 選びにくさを聞く

分かりにくい言葉ではなく、 判断できない理由を確かめました。

Step 03 企業が持ち帰る

誰に何を届けるのかを、 社内でもう一度検討しました。

Step 04 次回に再提示する

修正したコンセプトを、 同じ参加者と再び確かめました。

Scene 04

次のセッションで、同じ参加者へもう一度見せました。

修正したコンセプトを確認したのは、 前回とは別の人たちではありません。

最初の案を見て、 「選びにくい」と話した同じ参加者でした。

前回の印象を知っているからこそ、 どこが変わったのかを具体的に確かめられます。

生活者が前回のコンセプト案と修正後の案を見比べ、企業担当者へ分かりやすさや選びやすさの違いを説明している様子

Scene 05

「前より選びやすい」という言葉が返ってきました。

修正したコンセプトを見た参加者の反応は、 前回とは少し違っていました。

前より、自分に必要な商品か判断しやすくなりました。

誰に向いているのかが分かるようになりました。

前回より、選ぶ理由が見えます。

企業が伝えたいことを減らしただけではありません。

生活者が、自分の暮らしの中でどのような意味を持つ商品なのかを、 想像しやすくなっていました。

Before

良さは理解できても、自分に必要か判断しにくい

企業が伝えたい特徴は整理されていましたが、 生活者が自分との関係を見つけにくい状態でした。

After

自分に合うかどうかを、生活者自身が判断できる

対象となる人や使用場面が見えたことで、 選ぶ理由と選ばない理由の両方が明確になりました。

Scene 06

良くなったことだけでなく、まだ残る迷いも確かめました。

「前より選びやすい」という反応が出ても、 そこで完成と決めたわけではありません。

どこが分かりやすくなったのか。

どの言葉には、まだ迷いが残るのか。

誰にでも届く表現になったのか。 それとも、対象がぼやけてしまったのか。

良くなった部分と、まだ残っている課題を、 同じテーブルでもう一度確かめました。

前回より良くなった。
でも、まだ考えられることがある。

対話は、正解を一度で決めるためのものではありません。

考え直し、見せ直し、また確かめることで、 コンセプトは少しずつ選ばれる理由へ近づいていきました。

What We Found

対話を持ち帰り、もう一度考えたことで、選ぶ理由が見えてきました。

「分かる」と「選べる」は同じではない

商品の良さを理解できても、 自分に必要か判断できなければ、 選択にはつながりませんでした。

生活者の言葉をそのまま使うだけでは足りない

表面的な表現ではなく、 なぜ選びにくいのかを企業が持ち帰り、 価値そのものを再整理しました。

同じ参加者と続けるから、変化を確かめられる

前回の案を知る生活者と再び対話することで、 良くなった点と残った課題を具体的に共有できました。

Continuous Dialogue

前回の意見を、そのままコンセプトへ書き写したわけではありません。 生活者がなぜ選びにくいと感じたのかを企業が持ち帰り、 誰に何を届けるのかをもう一度考えました。 次のセッションで同じ参加者へ見せ、 「前より選びやすい」という変化と、 まだ残る迷いの両方を一緒に確かめました。

意見を聞いて終わるのではなく、企業が持ち帰って考え直す。
そして、次の対話でその変化を一緒に確かめました。

Free Consultation

コンセプトを、生活者と一緒に確かめ直してみませんか。

コンセプトの良さは伝わっているのに、 なぜか選ばれる理由になっていない。 そのような段階でもご相談いただけます。 一度意見を聞いて終わるのではなく、 対話、修正、再提示を重ねながら、 生活者が自分との関係を見つけられるコンセプトへ磨いていきます。