Field Stories|CASE 016
作って、使ってもらって、
また作り直しました。
あるサービス業の新しいWebサイトを、 企業だけで完成させてから生活者へ見せたのではありません。 制作途中の画面を共創セッションへ持ち込み、 パソコンやスマートフォンで実際に操作してもらいました。 迷った場所を見つけ、理由を聞き、企業が修正する。 そして次のセッションで、もう一度使ってもらう。 その繰り返しによって、サイトを少しずつ育てていきました。
Prologue
見た目を整える前に、実際に使えるサイトかを確かめました。
あるサービス業の企業が、 新しいWebサイトをつくることになりました。
サービスの内容、企業として伝えたいこと、 掲載したい情報は、社内で少しずつ整理されていました。
しかし、企業が伝えたい順番と、 利用者が知りたい順番が同じとは限りません。
そこで、サイトを完成させてから評価してもらうのではなく、 制作途中の段階から生活者に使ってもらうことにしました。
Scene 01
説明する前に、まず画面を操作してもらいました。
共創セッションへ持ち込んだのは、 まだ完成していない試作中のサイトでした。
ページの構成も、 見出しやボタンの表現も、 これから変わる可能性がある段階です。
参加者には細かく使い方を説明せず、 実際の利用場面を想定しながら操作してもらいました。
サービスの詳しい内容を調べてみてください。
申し込みたいと思ったら、どこから進みますか。
初めてこの会社を知ったつもりで、自由に見てください。
企業担当者は、 参加者が何を話したかだけではなく、 どこで手が止まり、どこへ戻り、 何を見落としたのかを観察しました。
Scene 02
押してほしいボタンは、押されませんでした。
企業側では、 次に押してもらいたいボタンや、 読んでもらいたい情報の順番を想定していました。
しかし、実際の行動は想定どおりには進みませんでした。
このボタンは、申し込みではなく説明の続きだと思いました。
必要な情報が見つからなかったので、前のページへ戻りました。
この言葉は、サービスを知っている人向けに感じます。
詳しく書いてありますが、自分に必要かは分かりませんでした。
分かりやすくつくったつもりの画面でも、 利用者は別の意味に受け取ることがあります。
サイトを眺めながら感想を聞くだけでは見つからない迷いが、 実際に操作してもらうことで見えてきました。
Scene 03
パソコンで分かっても、スマートフォンでは見落とされました。
同じサイトでも、 パソコンとスマートフォンでは見え方が変わります。
パソコンでは画面に並んで見えていた情報が、 スマートフォンでは下へ送らなければ表示されません。
文字量やボタンの位置、 写真と説明文の順番によっても、 利用者の行動は変わりました。
複数の情報を同時に確認できる一方で、 どこから読めばよいか迷う場面がありました。
画面を送る途中で重要な情報を見落としたり、 次に進むボタンへ気づかなかったりしました。
Scene 04
指摘された場所だけを、直したわけではありません。
参加者から、 「このボタンが分かりにくい」と言われたから、 ボタンだけを大きくする。
「説明が長い」と言われたから、 文章だけを短くする。
それだけでは、 本当に迷いが解消されるとは限りません。
何を直すかより、なぜそこで迷ったのかを考えました。
利用者は何を探していたのか。 どんな不安を解消しようとしていたのか。 企業が伝えたい情報と、利用者が判断に必要な情報は合っていたのか。 その理由を企業と生活者で確かめながら、 情報の順番や表現を組み直しました。
Scene 05
企業が持ち帰り、画面を作り直しました。
セッションで見つかった迷いをもとに、 企業側はサイトの構成を見直しました。
変えたのは、 見た目だけではありません。
利用者が最初に知りたい情報を、前へ移動しました。
専門的な言葉を、初めて見る人にも伝わる表現へ変えました。
ボタンを押した後に何が起きるのか、言葉で明確にしました。
スマートフォンで重要な情報が埋もれない順番へ変更しました。
サービスをよく知っている社内の視点から、 説明の流れやページ構成を考えていました。
利用者が最初に抱く疑問や不安を起点に、 見出し、説明、導線を再設計しました。
Scene 06
次のセッションで、同じ人にもう一度使ってもらいました。
一度修正しただけでは、 本当に分かりやすくなったかは判断できません。
次の共創セッションでは、 修正したサイトを同じ参加者にもう一度操作してもらいました。
前回迷った場所を、 今回は通過できるようになったのか。
ある迷いを解消したことで、 別の場所に新しい迷いが生まれていないか。
前回より、最初に見る場所が分かりやすくなりました。
申し込みの前に確認したかったことが、見つけやすくなりました。
ここは改善されましたが、この先で少し迷いました。
良くなった点だけでなく、 まだ残っている課題も確かめました。
Scene 07
作る、使う、直す。
その循環を何度も繰り返しました。
サイトは、 一度のセッションで完成したわけではありません。
試作した画面を使ってもらい、 行動を観察し、理由を聞き、 企業が持ち帰って修正する。
そして次のセッションで、 また実際に使ってもらう。
完成前の画面を、 操作できる状態にしました。
PCとスマホで、 実際に操作してもらいました。
迷い、見落とし、 戻る行動を観察しました。
なぜそう動いたのかを、 対話で確かめました。
企業が構成や表現、 導線を組み直しました。
次のセッションで、 改善と残る課題を確認しました。
企業の目的と利用者の行動を、何度もすり合わせました。
What We Found
分かりやすいサイトは、社内だけでは完成しませんでした。
「分かりやすかった」という言葉だけではなく、 どこで止まり、戻り、見落としたかを確認しました。
画面の大きさや情報の順番によって、 利用者が気づく場所や次の行動が変わりました。
同じ参加者に再び使ってもらうことで、 改善できた点と残る課題の両方が見えてきました。
完成したサイトを評価してもらったのではありません。 制作途中の段階から生活者に使ってもらい、 企業が修正し、次のセッションでもう一度確かめました。 生活者の要望をそのまま反映するのではなく、 なぜ迷ったのか、何を判断しようとしていたのかを対話で深めながら、 サービスを伝えるサイトを一緒に育てました。
Free Consultation
Webサイトやサービスを、利用者と一緒に確かめながら育てませんか。
サイトを公開したものの問い合わせにつながらない。 リニューアルを予定しているが、何を変えるべきか分からない。 企業が伝えたいことと、利用者が知りたいことを整理しながら、 試作、操作、対話、修正を繰り返してサイトやサービスをつくり込みます。