プロセスエコノミーとは?|完成品だけでなく“過程”そのものに価値を見出す考え方
定義
プロセスエコノミーとは、完成した商品やサービスだけでなく、 そこに至るまでの過程そのものに価値を見出す考え方です。
従来は、企業が提供する価値は「完成品の機能」「品質」「価格」などで評価されることが多くありました。 しかし今は、それだけで差がつきにくくなっています。そうした中で、 作り手の想い、試行錯誤、改善の積み重ね、挑戦のストーリーといった “できあがるまでの過程”そのものが、人を惹きつける価値として注目されるようになりました。
完成品に加えて、そこへ向かう過程もまた価値になるという見方です。
従来型の考え方との違い
従来型: 完成した商品・サービスの機能や品質、価格で評価されやすい
プロセスエコノミー: 完成までの試行錯誤や背景、作り手の想い、成長の物語にも価値が宿る
※整理すると、従来型が「何ができたか」を重視するのに対し、 プロセスエコノミーは「どうやってそこに至ったか」にも光を当てる考え方です。
なぜ注目されるのか
プロセスエコノミーが注目される背景には、いくつかの流れがあります。
- 機能や品質だけでは差別化しにくくなった
- SNSや動画で過程を見せやすくなった
- 生活者が「誰が、どんな思いでつくっているか」を重視するようになった
- 応援したい、関わりたい、見守りたいという気持ちが価値になりやすくなった
つまり、完成したものを買うだけではなく、その背景や物語に参加する感覚が、 新しい価値の一部になっているのです。
価値共創との関係
プロセスエコノミーと価値共創は、近い部分もありますが、まったく同じではありません。
プロセスエコノミーは、企業や作り手の過程そのものを価値として捉える考え方です。 一方、価値共創は、その過程を企業と生活者が一緒につくっていくことに重心があります。
ただ、こらぼたうんが大切にしたいのは、その過程を見せるだけでなく、生活者と共につくることで価値を深めることです。
さらに詳しく知りたい方は、プロセスエコノミーだけでは語れない、価値共創の意味 もご覧ください。
活用方法
- 商品開発の発信: 完成品だけでなく、試行錯誤や改善のプロセスも伝える。
- ブランドづくり: 何を売るかだけでなく、どんな姿勢で取り組んでいるかを見せる。
- ファンとの関係づくり: 応援したくなる物語や参加意識を育てる。
- D2Cやクラウドファンディング: 開発途中から関心や支持を集めやすい。
- BtoB発信: 苦労や改善の蓄積、取り組み姿勢を見せることで信頼を高める。
注意点(よくある誤解)
- 過程を見せれば何でも価値になるわけではない: 見せ方だけではなく、中身や姿勢の誠実さが必要です。
- 完成品の質を軽視してはいけない: 過程に価値があっても、最終的な価値提供が伴わなければ信頼は続きません。
- 演出しすぎると逆効果になることがある: わざとらしい「苦労アピール」は共感ではなく違和感につながります。
- プロセスの公開範囲には注意が必要: 特にBtoBや共同開発では、機密や社外秘とのバランスが重要です。
こんな企業・場面で効果が出やすい
- 商品の背景や思いをきちんと伝えたい
- 機能や価格だけでは選ばれにくくなっている
- ファンや支持者との関係を深めたい
- 新商品や新規事業の立ち上げに注目を集めたい
- 継続的な改善や挑戦の姿勢を信頼につなげたい
特に、企業の姿勢や背景に共感が集まりやすい分野では、完成品だけでなく過程の価値をどう見せるかが差につながりやすくなります。
FAQ
- Q. プロセスエコノミーとは、制作の裏側を見せることですか?
- A. それも一部ですが、本質は「裏側公開」そのものではありません。完成までの過程に、人が価値や意味を感じることを重視する考え方です。
- Q. プロセスエコノミーは、SNS向きの考え方ですか?
- A. 相性は良いです。SNSは過程を継続的に見せやすいため、作り手の想いや試行錯誤を伝える場として活用しやすいです。
- Q. プロセスエコノミーと価値共創は同じですか?
- A. 同じではありません。プロセスエコノミーは“過程そのものに価値がある”という考え方で、価値共創は“その過程を生活者と共につくることで価値を深める”実践のアプローチです。
- Q. 過程を見せれば、必ず支持されるのですか?
- A. 必ずではありません。誠実さや一貫性がなく、見せ方だけが先行すると、逆に違和感を持たれることもあります。
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