モノ・コト・イミの消費とは?|意味で選ばれる時代の“売り方のヒント”

この記事は 価値共創マーケティングの全体像 の一部を掘り下げています。

更新日:2026.01.25

✅ この記事の結論

「モノ(所有)」から「コト(体験)」へ――そして今、選ばれる決め手は“イミ(意味・共感)”へ移っています。
これは流行語ではなく、生活者の価値判断の軸が変わったということ。
本記事では、モノ・コト・イミをわかりやすく整理し、いまの時代に効くマーケティングの設計ポイントをまとめます。

❓ よくある質問

Q1. 「イミの消費」って、結局なにが変わったの?
A. 価格や機能だけでなく、「その商品を選ぶことが自分の価値観や生き方とつながるか」で選ばれる割合が増えた、という変化です。 つまり「何を買うか」だけでなく「なぜそれを選ぶのか」が重要になりました。
Q2. モノ・コト・イミは、どれが正解?(モノはもう古い?)
A. 正解は「どれか一つ」ではなく積み重なります。モノ(品質・機能)が土台にあり、 コト(体験)が記憶に残り、イミ(意味)が継続して選ばれる理由になります。
Q3. 企業は何をすれば「イミ」に届くの?
A. コツは「理念を語る」より先に、生活者の文脈(場面・気分・困りごと)を捉えて、 その場面でどんな意味が立ち上がるかを設計することです。後半で5つのアプローチに整理しています。

マーケティングの変化:モノからコト、そしてイミへ

近年、生活者の価値観や購買行動は大きく変化し、企業の伝え方・売り方も再定義されています。 これまで中心だったのは「良いモノをつくり、機能を伝え、価格で勝つ」モデルでした。 しかし今は、商品が溢れ、機能差も縮まり、“選ぶ理由”が別のところに移ったのがポイントです。

🧱 モノ(所有)

品質・機能・価格が主な判断軸。「持つこと」が価値になりやすい。

🎟 コト(体験)

体験・思い出・感情が価値。「やってみた」「感じた」が残る。

そして今:イミ(意味・共感)が“継続して選ばれる理由”になる

何を買うか以上に、「それを選ぶことで自分はどうありたいのか」「誰とどんな価値を分かち合うのか」。 そんな意味の納得が、長期的な支持につながります。

1. モノの消費とは?

「モノの消費」は、従来型の典型的な購買スタイルで、製品やサービスそのものを所有することに価値を置く考え方です。

  • 製品を購入して「持つこと」に価値がある
  • 例:スマートフォン、バッグ、車など
  • 満足の中心は“物質的な充足”。一方で在庫・環境負荷の課題も

もちろんモノの価値は今も重要です。むしろモノ(品質)が“最低条件”になった分、 次の差が「体験」や「意味」に移りやすくなりました。

2. コトの消費とは?

製品の機能や所有よりも、そこで得られる体験や思い出、感情の共有に価値を見出すのが「コトの消費」です。

  • 体験に価値:旅行、ライブ、ワークショップなど
  • SNSでの共有価値が高く、記憶に残りやすい
  • 企業は「ストーリー」「演出」「場づくり」の力が問われる

コトの消費が進むほど、企業は「買った後に何が起きるか(体験の設計)」まで責任を持つようになります。

3. イミの消費とは?

「イミの消費」は、消費者がブランドや商品の背後にある理念やストーリーに共感し、納得して選ぶ購買スタイルです。 ただし重要なのは、理念を一方的に語ることではなく、生活者の文脈の中で“意味が立ち上がる”状態をつくることです。

  • 背景・社会性を理解し共感して購入(エシカル、サステナブル等)
  • 「自分らしさ」「社会参加意識」とリンクしやすい
  • 価格・機能ではなく“選ぶ理由”が心に残り、継続購買につながる

ここが誤解ポイント

イミの消費=「理念を語れば売れる」ではありません。
生活者の文脈(場面・気分・困りごと)と結びついて、はじめて意味が“自分ごと化”します。

4. マーケティング戦略の進化

モノ・コト・イミの変化に対応するため、マーケティングも進化しています。 いま求められるのは“売り込み”ではなく、共感と参加を生む設計です。

📖 ストーリーテリング

機能説明ではなく「なぜそれをつくるのか」「どんな場面で役立つのか」を伝える。

🤝 顧客参加型の開発

生活者の声を取り込み、“一緒につくった”体験が意味と支持を育てる。

🌱 コミュニティを育てる

価値観が近い人同士がつながる場は、ブランドの“意味”を自走させます。

5. テクノロジーが可能にしたこと

テクノロジーの進化は、個別対応型マーケティングを可能にしました。 ただし、AIやデータはあくまで手段であり、最後に選ばれるのは「そのブランドの意味」です。

  • AI・ビッグデータによるパーソナライズ提案
  • SNS・チャットでの双方向コミュニケーション
  • ユーザーの声を早く拾い、改善に反映できる

6. イミの消費に対応する5つのアプローチ

イミの消費に対応するには、「理念を掲げる」よりも生活者の文脈に接続することが重要です。 実行しやすい順に、5つのアプローチを整理します。

  1. ブランドの意味を明確にする
    背景・哲学・価値観を、生活者の“場面”に結びつく言葉で語る
  2. コミュニティの形成
    共通価値を持つ仲間のつながりを支援し、意味の共有を促す
  3. エシカルな取り組みを「透明に」発信
    環境配慮や社会貢献を、実態・プロセス含めて誠実に見せる
  4. 特別な体験を提供
    パーソナライズ+限定性で「このブランドを選ぶ意味」を強める
  5. 継続的な進化
    トレンドを追うだけでなく、生活者の変化に合わせて改善を続ける

7. まとめ

🧾 要点まとめ

  • モノ(品質)は“前提”になり、差はコト(体験)とイミ(意味・共感)に移りやすい
  • イミの消費は「理念を語る」ではなく、生活者の文脈に接続して“意味が立ち上がる”ことが重要
  • ストーリー、参加、コミュニティは「選ぶ理由」を育てる戦略になりやすい
  • テクノロジーは手段。最後は“そのブランドを選ぶ意味”が決め手になる

モノ→コト→イミは流行ではなく、価値判断の軸の進化
あなたのブランドは、誰に、どんな“イミ”を提供していますか?

「自社の場合、どこから着手すべき?」を一緒に整理します

モノ・コト・イミの整理を、実際の業種・客層・販売チャネルに当てはめると、
“最初の一手”が見えてきます。まずは現状(行動×心理)を見立てて、最短ルートを設計しましょう。

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