共感マーケティングとは?|「わかる」「自分ごとだ」と感じてもらう関係づくりの考え方
定義
共感マーケティングとは、企業が一方的に商品やサービスを売り込むのではなく、 生活者に「わかる」「たしかにそう」「それは自分にも関係がある」と感じてもらうことで、 関係性や信頼を育てていくマーケティングの考え方です。
機能や価格だけで判断されるのではなく、相手の悩み・価値観・日常の背景に寄り添いながら、 気持ちが重なる接点をつくることが重要です。 その結果として、単なる一回の購買ではなく、継続的な支持や「この会社はわかってくれている」という印象につながっていきます。
生活者の気持ちや背景を理解し、本当に必要とされる価値や伝え方を見つけるための視点です。
エモーショナルマーケティングとの違い
共感マーケティング: 「わかる」「自分ごとだ」と感じてもらい、気持ちが重なることで関係性を育てる考え方
👉エモーショナルマーケティング: 感情や印象、記憶、憧れなどに働きかけ、心を動かして選ばれる理由をつくる考え方
※近い概念ですが、整理すると共感マーケティングは“気持ちが重なること”、
エモーショナルマーケティングは“心が動くこと”に重心があります。
実務では重なる部分も多く、両方を組み合わせて考えるとわかりやすくなります。
共創マーケティングとの関係
共感マーケティングは、企業が頭の中だけで「こう言えば共感されるだろう」と考えてつくると、 どうしても表面的になりやすい面があります。
そこで重要になるのが、生活者との対話や観察を通じて、本当に共感が生まれるポイントを見つけることです。 その意味で、共感マーケティングは共創マーケティングと非常に相性が良い考え方です。
共創を通じて本音や背景に近づくほど、表面的ではない共感に近づきやすくなります。
活用方法
- 商品・サービス紹介: 何がすごいかではなく、「どんな悩みや気持ちに寄り添えるか」を伝える。
- ブランド発信: 企業の考え方や姿勢を、生活者が自分の感覚と重ねやすい形で届ける。
- コンテンツづくり: 読み手が「自分もそう感じる」と思えるテーマ設定や言葉選びを行う。
- 顧客との関係づくり: 売って終わりではなく、「わかってくれている」と感じてもらう接点を積み重ねる。
- 価格競争からの脱却: 単なる安さではなく、「この会社から買いたい」と思われる理由を育てる。
注意点(よくある誤解)
- 共感=迎合ではない: 相手に合わせすぎて軸がぶれると、かえって信頼を失いやすくなります。
- 言葉だけで共感は生まれない: コピーや見せ方だけ整えても、商品や対応の実態が伴わなければ続きません。
- 企業の思い込みに注意: 「これなら共感されるはず」と決めつけると、独りよがりになりやすいです。
- 広く浅く狙いすぎない: 誰にでも好かれようとすると、結果として誰にも深く届かなくなることがあります。
そこが見えてくると、発信も商品づくりもぶれにくくなります。
こんな企業・場面で効果が出やすい
- 商品の良さはあるのに、うまく伝わっていない
- 機能や価格だけでは差別化しにくい
- 生活者との距離を縮めたい
- 一度きりではなく、長く選ばれる関係を育てたい
- 顧客の声を、表面的なアンケート以上に深く理解したい
特に中小企業では、大きな広告費をかけるよりも、生活者にとって「わかってくれている」と感じられる接点を丁寧につくることが強みになりやすいです。
FAQ
- Q. 共感マーケティングは、やさしい言葉で発信することですか?
- A. それも一部ですが、本質は言葉づかいだけではありません。生活者の背景や気持ちに寄り添い、「自分ごとだ」と感じてもらえる価値や接点をつくることが大切です。
- Q. 共感されれば売れるのですか?
- A. 共感だけで必ず売れるわけではありません。ただし、共感は「比較されても選ばれる理由」や「また利用したい理由」につながりやすく、継続的な関係づくりに役立ちます。
- Q. 共感マーケティングと共創マーケティングは同じですか?
- A. 同じではありません。共感マーケティングは“どうすれば気持ちが重なるか”に注目する考え方で、共創マーケティングは“その共感のもとになる価値を生活者と一緒に見つけ、育てる”実践のアプローチです。
- Q. 共感を狙いすぎると、きれいごとになりませんか?
- A. なり得ます。だからこそ、企業の理想だけでつくるのではなく、実際の生活者の声や現場の対話をもとに組み立てることが大切です。
👉 他の用語も調べたい方はこちら