私たちこらぼたうんが実践する「共創マーケティング」の核には、企業と生活者の“対話”があります。 単なるヒアリングや調査ではなく、お互いの価値観を尊重し合いながら、新たな意味や価値を共に発見するプロセスこそが、創造的な価値を生み出す原動力なのです。
■ 共創における「対話」の力とは
一見すると当たり前に思える「対話」ですが、共創の場においては特別な意味を持ちます。
それは、情報や知識に“新たな意味”を与える創造的なコミュニケーションとして機能する点です。
商品開発、サービス改善、ブランドの再定義──そのすべてが、「生活者の本音」とつながることで初めて真の価値を持ち始めます。
一方的な提供ではなく、生活者と向き合う“共創の対話”こそ、企業の持続可能な成長の礎となるのです。
■ 「議論」と「対話」の違いを理解する
ここで改めて、「議論」と「対話」の違いに注目してみましょう。
議論(ディスカッション) | 対話(ダイアログ) |
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目的は「勝つこと」「説得すること」 | 目的は「理解すること」「共感すること」 |
相手の主張に反論し、自分の正当性を示す | 相手の視点を受け入れ、自分の考えも開く |
結論ありきで進行する | プロセスを重視し、結論は開かれている |
対話は「相手を理解しようとする姿勢」が出発点です。議論では意見が対立する場面も多いですが、対話は違いを受け入れることで可能性が広がる場です。
■ 対話の中から生まれるパラダイムシフト
共創の場で対話を重ねていくと、それぞれの意見の「総和」ではない、まったく新しい発想が生まれることがあります。
これは、単なる議論では生まれ得ないものです。
例えば、生活者の「当たり前」や「不満」の背景にある価値観に気づいたとき、企業側もこれまでの前提を見直し、「本当に届けるべき価値とは何か?」という問いに向き合い始めます。
このような変化は、パラダイムシフト(価値観の劇的転換)と呼ばれる現象であり、共創の醍醐味でもあります。
■ 対話による“共創価値”の創発
企業がただ「売る」だけでなく、生活者と“共に価値を創る”という姿勢に転換する。
それが、共創マーケティングの本質です。
こらぼたうんでは、生活者との対話を通じて、
- 商品の背後にある“使い方のストーリー”
- サービスを選ぶ“意味や背景”
- 生活に根ざした“隠れたインサイト”
■ 最後に:共創マーケティングにおける「対話」の意味
かつてのように「商品を売って終わり」ではなく、企業と顧客が継続的な関係性の中で、新たな価値を共に育てていく。
その第一歩が「対話」です。
「聞く力」ではなく、「共に考える力」。
「意見」ではなく、「気づきの交換」。
このような姿勢が、企業にとってのブランド価値を根底から変えていきます。
対話が創る、関係性から生まれる価値。
それこそが、これからの時代に求められる共創マーケティングの真髄なのです。