リターゲティング広告(Retargeting / Remarketing)

定義

リターゲティング広告とは、過去に自社サイトを訪れたユーザーを追跡し、他のサイトやSNSを閲覧している際に再び広告を表示する仕組みです。
興味を示したが購入や問い合わせに至らなかったユーザーに再アプローチすることで、コンバージョン率を高めることができます。

ポイント:「思い出してもらう」ことが目的。頻度やクリエイティブを最適化しないと“しつこい広告”と感じられるリスクがあります。

特徴

  • 高いコンバージョン率: 既に関心を持ったユーザーに再度接触するため、成果に結びつきやすい。
  • 広告コスト効率: 広く配信するよりも無駄が少なく、CPA改善につながる。
  • 多様な配信面: ディスプレイ広告・SNS広告・動画広告など様々な媒体で展開可能。

実務での活用例

  • ECサイトでカートに商品を入れたまま離脱したユーザーに「カートに商品が残っています」と再訴求。
  • BtoBで資料請求ページを閲覧したが未入力で離脱したユーザーに、導入事例やホワイトペーパーを配信。
  • 新商品のキャンペーンページを訪れたユーザーに、後日クーポン広告を提示。

注意点

  • 広告の表示回数(フリークエンシーキャップ)を制御し、ユーザーの不快感を避ける。
  • プライバシー規制(Cookie規制・個人情報保護)に準拠した設定が必要。
  • 購入済み顧客に配信を続けないよう、セグメントを適切に管理する。

具体例

例:旅行サイトで「沖縄 ホテル」を検索して離脱したユーザーに、
後日SNSや別サイト上で「沖縄旅行キャンペーン」の広告が表示され、再訪や予約につながる。

FAQ

Q. リターゲティング広告は嫌われやすい?
A. 頻度や期間を調整すれば有効です。しつこすぎると逆効果になるため注意が必要です。
Q. BtoBでも効果はある?
A. はい。意思決定が長期化するBtoBでは、検討中ユーザーへのリマインドとして有効です。
Q. Cookie規制で今後使えなくなる?
A. サードパーティCookie規制は進みますが、ファーストパーティデータやログイン情報を活用した手法に移行しています。

👉 他の用語も調べたい方はこちら

マーケティング用語集トップページへ戻る

おすすめの記事
最近の記事
  1. 「対話のネタ」で掘り起こす、観察・対話・行動データから見える「隠れた欲求」10選

  2. 比較で戦う「差別化」から、選ばれる「独自化」へ

  3. グループインタビュー vs 共創セッション──“意見収集”から“発想・改善”へ進める方法”

  4. 中小企業と価値共創──大企業との対比で浮かび上がる“速さ”と“近さ”の競争力

  5. 会議で沈黙、カフェで熱弁──人はどこで本音を語るのか

  6. 大手に勝てない理由は「真似」しているから─中小企業が描く独自の成長曲線

  7. 分断の時代を乗り越える鍵─共創型マーケティングとは何か

  8. 子供と親、両方の声を聞く─価値共創の現場から見えること

  1. お客様の声を“そのまま”使っていませんか?ヒット商品に変える3ステップ

  2. 共創アイデア創出力チェック|発想の柔軟性を10問でセルフ診断

  3. 共創価値発信力チェック|共感を広げる伝える力を10問でセルフ診断

  4. 新商品アイデアが浮かばないときのヒント|中小企業でもできる“顧客と共につくる”発想法

  5. 共創マーケティング導入・実践ステップ|準備から成果活用まで

  6. 失敗事例から学ぶ商品企画:調査バイアス/価格設定ミス/顧客ミスマッチ

  7. 「対話のネタ」で掘り起こす、観察・対話・行動データから見える「隠れた欲求」10選

  8. 調査では高評価でも買われない──購買行動ギャップを共創で埋める方法