総合ガイド 生活者視点/消費者視点の商品企画・開発|本音→検証→合意→場づくりまで

生活者視点/消費者視点の商品企画・開発 総合ガイド

「良い評価だったのに売れない」「現場で“なんか違う”と言われる」「企画が通らない」——
その原因は、アイデア不足ではなく 生活者の文脈(状況・迷い・不安・継続条件) が企画に落ちていないことかもしれません。

このページでは、生活者視点で企画を強くする流れを、4本の実践ガイドとして “そのまま回せる型” に整理しました。 迷ったら ①本音 → ②検証 → ③合意 → ④ワークショップ の順でOKです。

🧭 全体像:3分で把握 🧩 4本:必要な所から読める 🛠️ テンプレ前提で実務に落ちる

1. 生活者視点の企画が必要な理由

今、商品企画・開発で勝ち筋を作るには、「機能が良い」「価格が安い」だけでは足りません。
生活者は、比較の前に“使う状況(文脈)”で判断しています。

よく起きる「ズレ」の例

  • 状況が違う:想定していた場面で使われない
  • 不安が残る:失敗・手間・周囲の目が気になって買えない
  • 続かない:準備・片付け・置き場所が壁になって離脱
  • 代替に負ける:競合商品ではなく“いつものやり方”に戻る

ポイント:生活者視点とは「生活者の言葉を集めること」ではなく、生活者の行動を止めている条件を特定して削ることです。

迷ったらまずは 実践ガイド①(本音の引き出し) から。 ここが揃うと、後工程(検証・合意)が一気にスムーズになります。

2. まず押さえる「4つのズレ」(企画が止まる原因)

生活者視点の企画を進めるとき、詰まりやすいのは次の4点です。
逆に言えば、この4点を順番に潰すと、企画は前に進みます。

ズレ①本音

“本音”が出ない

建前/配慮/理想が混ざる。行動の条件(迷い・不安)が取れていない。

ズレ②検証

検証しても学びが残らない

「良い/悪い」で終わる。事実→解釈→改善がつながっていない。

ズレ③合意

社内で通らない

反対の正体は否定ではなく不安。安心材料(撤退条件・役割)が足りない。

ズレ④

決める場がない

会議が意見のぶつかり合いになる。事実・判断軸・成果物が揃っていない。

この4つに対応するのが、次の実践ガイド①〜④です(用途別にすぐ飛べるようにしています)。

3. 全体の進め方(4ステップの地図)

  1. 1
    本音を引き出す(建前を越える)
    “評価”を聞かず、“状況と行動”を取りにいく。迷い・不安・代替を特定。
  2. 2
    小さく検証して学ぶ(当てにいかない)
    最小プロト→テスト→学びログ→改善。ズレの原因を削る。
  3. 3
    社内合意を通す(説得ではなく設計)
    不安を分解し、撤退条件・役割・工程で“安心して賛成できる条件”を揃える。
  4. 4
    場(ワークショップ)で決める(会議を変える)
    事実・判断軸・成果物テンプレを揃え、短時間で価値仮説と次の検証計画を決める。

おすすめの読み順:① → ② → ③ → ④(迷ったらこの順でOK)

4. 実践ガイド①〜④(用途別ガイド)

状況に合わせて、必要な記事から読めるように整理しています。
「今、詰まっているところ」から選んでください。

実践ガイド① 本音の引き出し

本音の引き出し方|建前を越えて“迷い・不安”を取る

評価を聞かず、状況・行動・ためらいを取る。質問テンプレ/観察ポイント付き。

記事を読む
実践ガイド② 仮説検証

仮説検証プロセス|試作→テスト→改善でズレを削る

最重要リスクの特定、最小プロト、学びログ、改善の優先順位までテンプレ化。

記事を読む
実践ガイド③ 社内合意

社内合意の進め方|稟議テンプレと反対の切り返し

反対の正体は不安。撤退条件・役割・工程で“安心して賛成できる条件”を揃える。

記事を読む
実践ガイド④ WS設計

共創ワークショップ設計|進行台本・準備チェック

90分で「価値仮説」と「次の検証計画」を決める。質問集・成果物テンプレ付き。

記事を読む
迷ったらこの順: ①本音②検証③合意④WS

5. よくある質問(FAQ)

Q. 「生活者視点」と「消費者視点」は同じですか?

近い言葉ですが、ここでは「生活の文脈(状況・制約・感情)」まで含めて捉える意味で「生活者視点」を強調しています。 “買う瞬間”だけでなく、“使う・続ける・やめる”まで見ると、企画の精度が上がります。

Q. アンケートでもできますか?

アンケートは有効です。ただし平均化で尖りが消えやすい特性があります。 迷い・ためらい・代替行動は、観察・対話で補完すると強いです(実践ガイド①参照)。

Q. まず何から手を付けるのが良いですか?

最初は「本音(迷い・不安)」の取り方です。ここが曖昧だと、検証も合意もブレます。
実践ガイド①

6. 次の一手を一緒に整理したい方へ(無料オンライン相談)

「今どこで詰まっているか」を整理して、最短ルートに落とします

企画が進まない原因は、アイデア不足ではなく「詰まりポイント」が見えていないことが多いです。
本音の取り方/検証計画/社内合意の組み立て/ワークショップの設計など、状況に合わせて“次の一手”を一緒に設計します。

※無料オンライン相談の詳細は、上のボタンからご確認いただけます。