ヒートマップ分析(Heatmap Analysis)

定義

ヒートマップ分析とは、ユーザーの行動データを色の濃淡で可視化し、 ページ上でどこがよく見られ、どこで離脱しているかを直感的に理解できる分析手法です。
WebサイトやLP改善、UI/UX向上、コンバージョン率(CVR)改善に広く活用されます。

ポイント: 「数字ではなく色で見る」ことで、非専門家でも改善点を直感的に把握できます。

主な種類

  • スクロールヒートマップ: ページ下部まで到達した割合を色で表示し、離脱ポイントを可視化。
  • クリックヒートマップ: どの要素がどれだけクリックされたかを表示。リンク以外の誤クリックも把握可能。
  • マウスムーブヒートマップ: マウスの移動軌跡や滞在箇所を表示し、注視エリアを推測。
  • タップヒートマップ(モバイル): スマホでのタップ位置を表示し、UIの押しやすさを確認。

活用方法

  • LP改善: ファーストビューで注目されている要素/見られていない要素を把握。
  • フォーム最適化: 入力途中の離脱や不要項目を特定。
  • CTA改善: ボタンの配置や色がユーザーの動線に合っているかを検証。
  • コンテンツ改善: 下層まで読まれない記事の構成見直しに活用。

注意点

  • 因果関係を証明できない: ヒートマップは行動の可視化であり、理由までは示さない。
  • サンプル数の確保: 数十件では偏りが出やすく、一定以上のトラフィックが必要。
  • 解釈のバイアス: 色の濃淡に惑わされず、定量データ(CVRや滞在時間)と併読する。
  • 複数デバイスで確認: PC・スマホで動線が異なるため、両方の分析が必須。

FAQ

Q. ヒートマップとセッションリプレイの違いは?
A. ヒートマップは「集計の可視化」、セッションリプレイは「個別ユーザーの再生」です。併用するとより深い洞察が得られます。
Q. 無料ツールでも使える?
A. はい。無料プランのあるツール(例:Microsoft Clarity)でも基本的なスクロール・クリックヒートマップは利用可能です。
Q. どのページから始めるべき?
A. まずはLPやフォームページなど、コンバージョンに直結するページから始めるのがおすすめです。

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