📌 このページの位置づけ
このページは、共創ワークショップや参加型ミーティングを進めるときの 設計・進行・記録の基本をまとめた実務ガイドです。 はじめて取り組む担当者の方でも、全体像がつかめる構成にしています。
まず全体の入口から見たい方は
共創マーケティング、まず何から?(入口ガイド)
をご覧ください。
また、新商品開発の最初の一歩として「顧客とどう対話し、どう発想を広げるか」を知りたい方は、
新商品アイデアが浮かばないときのヒント
もあわせておすすめです。
共創ワークショップは、ただ人を集めて話し合えばうまくいくものではありません。
大切なのは、何のために開くのかを明確にし、安心して話せる場をつくり、出た気づきを次の行動につなげることです。
このページでは、共創の場づくりに必要な基本を、できるだけ実務寄りに整理しています。
このページでわかること
- 共創ファシリテーションとは何か、どんな場面で有効か
- ワークショップの目的設定、設計、進行、記録の基本
- 4時間の進行例と、準備物・ワークシートの考え方
- 失敗しやすい点と、次回へつなげるための振り返りの型
※このガイドは、顧客との共創を疑似体験する社内研修や実際の対話の場で使ってきた内容をもとに整理しています。
共創ファシリテーションとは
共創ファシリテーションとは、顧客・社員・パートナーなど、立場の異なる人たちが一緒に考える場を、 目的に合わせて設計し、安心して対話できるように進めることです。
ただ意見を集めるのではなく、対話を通じて 課題の見直し・顧客理解の深まり・具体的な次の一手 を引き出すことが重要です。
向いている場面
- 新商品・新サービスの方向性を探りたいとき
- 顧客体験の改善点を、現場感覚から見つけたいとき
- 部署横断で認識をそろえながら、具体案をつくりたいとき
向いていない場面
- 結論だけを短時間で決める承認会議
- すでに方針が固まっていて説明だけしたい場
- 参加者に安心して話せる空気がない状態のまま開く場
顧客との対話を新商品アイデアにつなげたい方は、 新商品アイデアが浮かばないときのヒント もあわせて読むと、場を開く前の考え方がつかみやすくなります。
目的の決め方
共創の場が散漫になりやすい最大の理由は、「今日は何を持ち帰る場なのか」が曖昧なまま始まることです。 まずは次の4点を決めるだけでも、進行の質がかなり変わります。
| 項目 | 考える内容 |
|---|---|
| 主目的 | 例:顧客インサイトの発見、新商品アイデアの整理、体験改善の方向出し |
| 持ち帰りたい成果 | 例:アイデア3案、気づきの整理、次回までの小実験案 |
| 参加者 | 例:顧客、社員、営業、企画担当、支援者など |
| 実施形態 | 対面/オンライン/ハイブリッド |
基本設計の考え方
最初から完璧なワークショップを目指す必要はありません。むしろ、 少人数・短時間・次の一手が決まる設計の方が、中小企業では回しやすいことが多いです。
人数と時間
- 3〜6人×1〜3グループ程度が扱いやすい
- 初回は60〜120分でも十分
- 長くやるより、次の実験が決まることが大切
基本の流れ
- 目的共有
- 体験や困りごとの共有
- アイデアの発散
- 絞り込み
- 次の一手を決める
進行スケジュール例(4時間)
4時間の例を載せていますが、初回は一部だけ抜き出して短く行っても構いません。 重要なのは、発散だけで終わらず、最後に何を試すかまで決めることです。
| 時間 | 内容 | 目的 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 13:00〜13:15 | オープニング・アイスブレイク | 緊張をほぐす | 自己紹介や簡単な一言共有 |
| 13:15〜13:30 | 目的・背景共有 | 今日のゴールをそろえる | なぜ一緒に考えるのかを明確にする |
| 13:30〜14:00 | 体験・困りごとの共有 | 現場感覚を出す | 顧客の体験談や違和感を拾う |
| 14:00〜14:45 | アイデア発散 | 自由に案を広げる | 付箋、連想、組み合わせなど |
| 14:45〜15:00 | 休憩 | リフレッシュ | 雑談も大事な時間 |
| 15:00〜15:45 | 絞り込み・磨き込み | 次の一手を決める | 実現性と共感の両面で見る |
| 15:45〜16:30 | 共有・発表 | 視点を広げる | グループごとの発表と質疑 |
| 16:30〜17:00 | 振り返り・クロージング | 次へつなぐ | 感想と次回までのアクションを確認 |
生活者の本音をどう拾うかを深めたい方は、 アンケートに頼らないインサイト発見 も参考になります。
準備物チェック
- 会場またはオンライン環境(Zoom、マイク、画面共有など)
- 付箋、模造紙、マーカー、タイマー
- ワークシートや共有用のボード
- 写真・音声・メモなどの記録手段
- 終了後の共有方法(Google Drive、Notion など)
ワークシート例
ワークシートは凝りすぎるより、何を見て、何を残したいのかがわかることが大切です。
ワークシート1:体験の共有
- 感じたこと
- 困ったこと
- 嬉しかったこと
- あったらいいなと思ったこと
ワークシート2:アイデアの広がり
- キーワード
- 解決したいこと
- 試してみたい案
ワークシート3:選定マトリクス
| 実現しやすい | 難しい | |
|---|---|---|
| インパクト大 | 〇 | △ |
| インパクト小 | △ | ✕ |
振り返りと記録
共創の場は、終わった瞬間よりも、その後どう残し、どう次につなげるかで価値が変わります。
- 印象に残った発言
- 見えてきた違和感や気づき
- 次に試す小さなアクション
- 場づくりや進行の改善点
FAQ
- Q. 何人くらいが適切ですか?
- 4〜6名ほどの小グループが、発散と共有のバランスを取りやすくおすすめです。
- Q. オンラインでもできますか?
- 可能です。進行役・記録役・時間管理役を分けると、オンラインでも進めやすくなります。
- Q. 成果はどう持ち帰ればよいですか?
- 「次に何を試すか」を一文で明確にし、翌週までの小実験に落とすと定着しやすくなります。
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