共創は、才能よりも「言葉のズレを減らすこと」で成功確率が上がります。ここでは実践で頻出する“基礎用語”を、定義ではなく使いどころとして整理します。

📌 対象:共創を始める担当者・チーム ⏱️ 所要:5〜8分 🧩 形式:短い定義+使いどころ
よくある落とし穴: 「言葉は分かるけど、チームで意味がバラバラ」の状態で進むと、あとで手戻りが増えます。
このページは“意味をそろえるための下敷き”として使ってください。

A. 共創の土台になる言葉(まずこれ)

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目的(何のためにやるか)

目的は「この共創で、どんな状態を作りたいか」を一文で表したものです。

使いどころ:会議の冒頭で読み上げる。迷ったら「これは目的に効く?」で判断する。
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仮説(いったんの見立て)

仮説は「たぶんこうだ」を、検証できる形にした言い切りです。

使いどころ:“思いつき”を“検証対象”に変える。例:「忙しい朝は、○○が面倒だから△△を避ける」
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前提(暗黙の思い込み)

前提は、無意識に「当たり前」として置いている条件です。

使いどころ:「なぜそう思う?」を3回やって前提を言語化する。前提がズレると議論が噛み合いません。
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期待値(どこまでを成果とみなすか)

期待値は「今回、どこまで行ければ十分か」の合意です。

使いどころ:“完璧主義”と“物足りない”の衝突を防ぐ。例:今回は「仮説3本」まで、など。
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スコープ(やる/やらない範囲)

スコープは「今回扱う範囲」と「今回は扱わない範囲」をセットで決めることです。

使いどころ:“議論の迷子”を防ぐ。スコープ外はメモに残して次回へ。
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成功条件(こうなったら成功)

成功条件は「ゴールの形」を具体化したものです。

使いどころ:施策ではなく“状態”で書く。例:「顧客が使い方を自分で言葉にできる」
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優先順位(いま決める順番)

優先順位は「重要×緊急×影響」で決める“順番”です。

使いどころ:全部やろうとしない。まず“効く一手”を選ぶ。
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関係者(誰が影響するか)

関係者は、意思決定・現場・顧客・協力者など「影響を受ける人/影響する人」のことです。

使いどころ:“後から反対される”を減らす。早めに巻き込む順番を決める。
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合意(決め方のルール)

合意は「全員が100%賛成」ではなく、「その決め方に納得して進める」状態です。

使いどころ:“誰が決める?”を先に決める。決裁者・相談者・実行者を明確に。
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役割分担(誰が何をやるか)

役割分担は「担当」と「責任」を分けて言葉にすることです。

使いどころ:“言ったのに誰も動かない”を防ぐ。担当・期限・成果物をセットで。

B. 生活者理解・インサイト系(共創の“材料”)

※ここは「正しい答え」を作る場所ではなく、仮説の材料を増やす場所です。

B

生活者(顧客ではなく生活の主体として)

生活者とは、購入者というより「生活の中で選び、使い、工夫する人」として捉える視点です。

使いどころ:“買う理由”より“使う理由”を聞く。生活の流れの中で理解する。
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利用シーン(いつ・どこで・誰と)

利用シーンは、価値が立ち上がる「場面」のことです。

使いどころ:提案書に“場面”を入れると説得力が上がる(朝/夜、家/外、ひとり/家族など)。
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困りごと(不便・手間・不安)

困りごとは、生活の中で繰り返し発生する“小さな詰まり”です。

使いどころ:「何がイヤ?」より「どこが詰まる?」を聞くと具体が出ます。
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もやもや(言語化されない違和感)

もやもやは、本人も理由を説明しきれない“違和感”です。

使いどころ:すぐ結論にせず、「それ、どんな気持ち?」で掘るとインサイトに近づきます。
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本音(建前の奥)

本音は、評価されない場だから言える“正直な理由”です。

使いどころ:「友だちには何て言う?」と聞くと建前が外れやすい。
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きっかけ(行動が起きる瞬間)

きっかけは、行動がスイッチされる出来事です。

使いどころ:「いつ思い出した?」「何が起きた?」を聞いて行動の起点を特定します。
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習慣(無意識の行動)

習慣は、本人が意識しないまま繰り返す行動です。

使いどころ:「いつもどうしてる?」を具体手順で聞く(順番・置き場所・頻度)。
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代替行動(本当は何で済ませているか)

代替行動は、あなたの商品以外で“用事を片付けている方法”です。

使いどころ:競合は企業だけではない。「面倒だからやらない」も代替です。
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価値(その人にとっての“得”)

価値は、機能だけでなく「楽・安心・誇り・時短」など主観的な得も含みます。

使いどころ:「それがあると何が良い?」を繰り返して“得の言葉”を増やします。
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文脈(状況によって価値が変わる)

文脈は、同じ商品でも「状況」で価値が変わるという考え方です。

使いどころ:“誰にでも便利”より“この場面で助かる”が刺さりやすい。
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インサイト(行動の奥の理由)

インサイトは、行動を生む「隠れた理由・感情・葛藤」です。

使いどころ:「なぜ?」だけでなく「本当はどうありたい?」を聞くと深くなります。
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ジョブ(片付けたい用事・目的)

ジョブは、生活の中で“片付けたい用事”のことです(製品を買う理由の根っこ)。

使いどころ:「その商品で何を片付けたい?」と聞くと、機能ではなく目的が見えます。
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ペイン/ゲイン(痛み/うれしさ)

ペインは困りごと、ゲインは理想やうれしさ。両方が揃うと提案が強くなります。

使いどころ:ペインを減らすだけでなく、ゲイン(嬉しい未来)も言葉にします。

✅ 30秒チェック:このまま進んで大丈夫?

  • 目的を一文で言える
  • 成功条件が“状態”で書かれている
  • スコープ(やる/やらない)が決まっている
  • 期待値(今回はここまで)が合意できている
  • 仮説が“検証できる言い切り”になっている
  • 前提(思い込み)を3つ以上書き出した
  • 利用シーンを最低3つ言える
  • 困りごと(詰まり)を具体例で話せる
  • 代替行動(実際のやり方)を把握している
  • 文脈(状況で価値が変わる)をチームで共有した

※チェックが半分以下なら、先にA・Bを揃えるほうが手戻りが減ります。

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