ドリップ配信
定義
ドリップ配信とは、ユーザーの登録や行動(例:資料DL、カート放棄、セミナー申込)を起点に、あらかじめ設計した一連のメッセージを段階的に自動送信する手法です。
メールやアプリ内メッセージ、SMSなど複数チャネルで実施され、ナーチャリング(育成)を目的に用いられます。
基本的な仕組み(例)
- トリガー設定: 新規登録/資料DL/購入後◯日など。
- シナリオ作成: Day1歓迎→Day3活用法→Day7事例→Day10オファー。
- 分岐ロジック: 「開封したらA」「未開封なら件名変更で再送」など。
- チャネル選択: メール中心+必要に応じてアプリ内、プッシュ、SMSを併用。
- 評価・改善: 開封率/クリック率/CVR/解除率を定点観測。
MA(マーケティングオートメーション)やESPでの自動化が一般的です。
導入のメリット
- 育成の自動化: 手作業では難しい継続コミュニケーションを仕組み化。
- コンバージョン率向上: タイミングと内容の最適化で次の行動を後押し。
- セグメント最適化: 興味関心や行動に沿ってメッセージが自動最適化。
- 学習資産化: テスト結果が蓄積し、次の施策に活かせる。
設計のポイント
- 1通目の体験を最重視: 歓迎メールは到達性・件名・第一スクリーンを磨く。
- 1通1メッセージ原則: 伝えたいことは一つに絞り、CTAを明確に。
- 価値提供→提案の順: ノウハウ・事例・活用法など有益情報を重ねてからオファー。
- 頻度と間隔: 最初は間隔短め(例:1–3–7日)、反応次第で間引く。
- パーソナライズ: 名前・属性・閲覧履歴・導入フェーズに応じて差し替え。
- テスト計画: 件名・送信時間・本文構成・CTA位置を継続A/B。
よくある失敗と対策
- 配信過多で解除増: 重要度に応じて頻度を段階調整、ダイジェスト選択肢も用意。
- 内容が売り込み一辺倒: 実用的なハウツー/チェックリスト/成功事例を織り交ぜる。
- 反応に無関心: 未開封・未クリック向けに再送や分岐を設ける。
- デリバラビリティ低下: ウォームアップ送信、ドメイン認証(SPF/DKIM/DMARC)、リスト健全化。
FAQ
- Q. 何通くらいが適切?
- A. 目的や商材によりますが、歓迎シリーズで3〜5通、その後は反応に応じて延伸が目安です。
- Q. 購入者向けにも必要?
- A. はい。オンボーディングや活用支援、レビュー依頼、アップセル提案などで満足度とLTVが向上します。
- Q. BtoBとBtoCで違いは?
- A. BtoBは教育・事例中心、BtoCはタイムリーなオファーや活用TIPSが効果的です。
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