コホート分析とは?意味・やり方・活用事例をわかりやすく解説|マーケティング用語集|こらぼたうん

コホート分析(Cohort Analysis)

定義

コホート分析とは、ユーザーを共通の属性や行動時期ごとにグループ化し、 各グループ(=コホート)の行動を時系列で追跡・比較する分析手法です。
主にリテンション(継続率)やLTVを測るために活用され、 新規施策やキャンペーンの効果を「ユーザーごとにどれだけ長く利用しているか」で評価できます。

ポイント: コホート分析は「時系列の継続利用パターン」を明らかにするため、単純な平均値や合計値では見えないインサイトを得られます。

やり方

  • コホート定義: ユーザーを「初回利用月」「初回購入日」「キャンペーン参加」などでグループ化。
  • 指標設定: リテンション率、売上、購入回数、課金継続など追跡したいKPIを決める。
  • 時系列比較: コホートごとに「1週目/1か月後/3か月後」の残存率を可視化。
  • 施策検証: 施策導入前後のコホートを比較し、効果の持続性を把握。

※ Google Analytics、Mixpanel、Amplitudeなど多くの解析ツールに標準機能として実装されています。

活用事例

  • SaaS: 初回登録月ごとのリテンション率を比較し、オンボーディング改善の効果を検証。
  • EC: 初回購入月ごとのLTVを追跡し、どのキャンペーンがリピーターを増やしたか分析。
  • アプリ: インストール週ごとのアクティブ率を比較し、UI改善や通知施策の成果を把握。

注意点

  • 分母の減少: 時間が経つほど母集団が小さくなるため、解釈に注意。
  • 粒度の選定: 日別・週別・月別など粒度を誤るとノイズが増える。
  • 外部要因: セール・季節性・広告投資などの影響も考慮が必要。
  • 解釈のバイアス: 新規顧客と既存顧客を混同しないよう、コホートの定義を明確に。

FAQ

Q. コホート分析とセグメント分析の違いは?
A. セグメント分析は「属性での横断比較」、コホート分析は「特定時点で区切り、時間軸で追う」のが特徴です。
Q. 中小企業でも活用できる?
A. はい。無料ツールでもコホート機能があり、リピーター育成や施策評価に役立ちます。
Q. どの施策の効果が見える?
A. 新規獲得施策、UI改善、メールマーケティング、オンボーディング施策など「継続率や再購入率」に影響する施策に有効です。

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