価値共創マーケティング 「顧客と“ともに創る”ことが、未来の競争力になる。」

期待を超えた新たな価値を生む

共創マーケティングの魅力は、期待を超えた新しい価値を生み出せる点にあります。 今やモノやサービスの開発は探索の世界であり、従来型マーケティングでは顧客ニーズを完全に把握し、成功の確度を高めることができません。 共創マーケティングでは、顧客と直接交流しながら、共同で新しいアイデアを生み出し、感動と共感を伴った新しい価値を生み出すことができます。そして、他企業とも共に商品やサービスを創り上げることができます。 自社の課題について共有しながら顧客(消費者・生活者)とより建設的に一緒に創り上げていくことで期待を超えた新しい価値を生み出すことができます。

商品やサービスの開発は、まるで未知の世界を探検するような行為です。企業は顧客のニーズを把握し、それに応えるべく日々努力しています。しかし、顧客の声を正確に聞き出すのは容易ではなく、従来の調査では曖昧な回答にとどまることも多く、開発が難航する要因になります。こうした課題を解決するアプローチが「共創マーケティング」です。企業と顧客が対話し、アイデアを共有することで、顧客自身も気づいていなかったニーズや価値観が明らかになります。顧客が開発プロセスに関与することで、より具体的で実現可能なニーズを把握でき、新しい価値の創造につながります。結果として、顧客の期待を超える製品やサービスが誕生し、満足度やロイヤルティの向上、そして企業の競争力強化が実現されます。

価値共創マーケティングの実践

私たちは、人と人との「交流(Interaction)」を大切にしています。対話を通じて、人は自分でも言葉にしづらい知識や想いを整理し、他者と共感しながら表現できるようになります。そのプロセスの中でアイデアは進化し、共に時間・空間・目的を共有するミクロ・コミュニティーの中で、より深い相互理解が育まれます。このような交流の場から生まれる多様な気づきやヒントは、深い洞察を経てイノベーションへとつながっていきます。共創マーケティングとは、そうした対話を企業と顧客との間でざっくばらんに行い、互いの理解と信頼を深めながら、新たな価値を共に創造していくアプローチです。特に重要なのは、顧客の表面的なニーズだけでなく、生活の中にある消費行動の意味や判断の背景(ヒューリスティックス)にまで目を向けることです。そこに企業の競争力の源泉があります。

従来のマーケティングは、仮説を立てて検証する「仮説検証型」が中心でしたが、これからは顧客との対話を通じて仮説そのものを発見していく「仮説発見型」が主流になります。その実践が、私たちが取り組む「こらぼたうん」での共創マーケティングです。このアプローチでは、生活者の日常に根差した文脈(コンテクスト)に焦点をあて、従来のアンケートやグループインタビューのような抽象的な場ではなく、実際の生活局面での対話と共感に重きを置きます。また、試作品のテストと改良を顧客や時には他企業とともに繰り返しながら、より完成度の高い商品やサービスを生み出していきます。今や市場には多様な商品・サービスがあふれ、新たな差別化が難しくなっています。そうした中で、顧客と共に考え、創り、驚きや感動を分かち合う共創マーケティングは、企業の変革と成長を促す力強い手段となります。ぜひ、実践してみてください。