価値共創の実践支援
マーケティングの行き詰まりを価値共創で打破する
価値共創マーケティングとは?
定義: 価値共創マーケティングは、企業と生活者が一緒に企画・検証し、商品や体験の価値を共同で高めるアプローチです。
Q. 何から始めればいい?
A. 30〜60分の小規模セッションで気づきを集め、試作→顧客検証→改善を1スプリント回します。 成果が出たテーマに絞って反復するとコスパが高いです。
下のサイト設計ロードマップから、気になる領域へ進めます。全体像を掴みたい方は上から順にどうぞ。
調査では見えない“生活者の本音”を共創で形にする
観察・対話
生活者のリアルな行動や声から“隠れたニーズ”を抽出。
インサイト発見
調査では届かない“選ばれる理由”を見える化。
商品・体験づくり
共創ワークで企画を磨き、現場に即した戦略に。
顧客にとっての“意味ある価値”を生み出したい。
その想いこそが、共創の第一歩です。
共創の始まりは現場の“悩み”から
あなたの現場にも、こんな“出発点”があるかもしれません。
新商品の成否が「運まかせ」になっている
顧客と共創で「売れる企画の型」を構築し、再現性ある開発へ。
ブランドパーパスが社内に浸透しない
顧客の言葉を共創で取り込み、“社員が誇れるブランド軸”を明確化。
一部の声に振り回され、方向性が定まらない
複数の顧客視点を集約し、“経営判断に耐えうるエビデンス”を形成。
素材はあるが製品化の方向性が見えない
共創セッションで活用アイデアを発想し、“形になる価値”へ具体化。
企画の手応えが社内評価と市場でズレる
ターゲット顧客との共創レビューで“市場に響く基準”を明確化。
デザイン変更の判断が主観的になりがち
共創によって“選ばれる理由”を言語化し、判断基準を明確に。
プロモーションが思いつきで終わる
共創から“共感を生むストーリー”を抽出し、継続的に響く発信を設計。
社内の企画がルーティン化している
社外ユーザーとの共創参加により、既存の枠を超えた刺激と突破口を注入。
顧客の声が企画判断に直結しない
単なる意見収集に留まらず、インタビューから“購入動機”を抽出し次の一手に。
商品が価格競争に巻き込まれる
顧客と共創で“価格以外で選ばれる理由”を発掘し、差別化を実現。
定量調査では事業リスクが見抜けない
共創体験を通じて“感情の動き”を把握し、失敗要因を事前に回避。
ターゲットが社内でバラバラ
共創で具体的なペルソナを描き、社内の認識を一枚岩に。
試作後の売り方に迷う
ターゲットと“共に売り方を考える”共創で納得感ある戦略へ。
開発スピードと品質の両立が困難
共創で検証すべき仮説を絞り込み、“効率的かつ失敗の少ない開発”を実現。
販路から「刺さらない」と言われる
共創による“リアルな使用シーン”を武器に、営業資料を再構築。
ブランドの魅力が伝わっていない
ファンと共創し、“言語資産”を磨き上げて市場へ発信。
商品にストーリーが欠けている
顧客体験を言語化し、共創でブランドストーリーを創出。
市場反応が弱い
顧客の使い方や言葉を反映した共創ストーリーを発信し、共感を醸成。
ネーミングが顧客に響かない
共創で「共感キーワード」から自然に生まれる名前を発見。
社外コラボが形だけで終わる
共創設計段階から目的を共有し、成果創出まで伴走。
定番化する商品が育たない
継続的な共創レビューで、育成フェーズでの顧客視点を内在化。
インサイトが企画に結びつかない
発見した気づきを共創ワークで磨き、商品開発に直結させる。
営業が価値をうまく伝えられない
共創ストーリーを営業資料に反映し、“納得感ある提案”を可能に。
SNSで話題になる商品像が掴めない
ファンとの共創で“語りたくなるシーン”を設計し、拡散を促進。
生活者ニーズと社内企画が乖離
共創による仮説検証で“本当に求められる価値”を抽出。
ブランド方向性が定まらない
顧客の言葉からブランドパーパスを共創し、社内外へ発信。
顧客との関係が一過性で終わる
共創イベントでリアルな交流を生み、継続的な関係構築へ。
価格設定に根拠が持てない
共創体験で「いくらなら買いたいか」を把握し、価値ベースの価格設定へ。
若年層か高齢層かターゲットに迷う
両層との共創会を比較し、想定外の共通点から新市場を発見。
顧客インサイトが見えない
共創インタビューで“定量の裏側にある想い”を抽出。
社内評価と市場評価が乖離している
生活者との共創レビューを通じ、“共感される評価軸”を確立。
自己満足の商品になっていないか不安
顧客と共に「なぜ使うのか」を深掘りし、真の価値を検証。
販路開拓の突破口が見えない
共創で“現場が提案しやすい使い方シナリオ”を設計。
商品がルーチン開発で尖らない
共創で“尖らせる視点”を注入し、突破口を創出。
デザインを変えても手応えがない
顧客と共創でパッケージを磨き、“手に取りたくなる理由”を設計。
顧客像があいまいで施策が散漫
共創で具体的なペルソナを構築し、戦略を一点集中に。
感性に頼った開発に限界を感じる
顧客インサイトを基に、“論理と感性をつなぐ企画”を実現。
プロダクトと広報が連動しない
開発段階から広報を巻き込み、共創視点で一貫性を構築。
顧客接点の広がりが限定的
共創で“共感される発信軸”を開発し、SNS・PRの幅を拡大。
社員が「何を変えるべきか」掴めていない
共創インタビューで“価値を感じた点と違和感”を丁寧に収集。
商品化しても市場浸透が弱い
共創ストーリーを活かし、共感型プロモーションに展開。
顧客視点の判断材料が不足
共創による一次情報を収集し、“勘や経験に頼らない経営判断”を可能に。
見込み客との接点が広がらない
共創で“共感される発信軸”を開発し、SNSやPRの幅を拡大。
営業提案が機能説明で止まる
共創で“使い方シナリオ”を作り、提案力を高める。
コンセプトの伝わり方が曖昧
顧客との共創で“刺さる表現”を言語とビジュアルで確認。
ブランドの言語資産が弱い
ファンと共創で“語彙と物語”を蓄積し、発信の一貫性を強化。
社外の声を聞く機会がない
共創インタビューや体験会を設計し、一次情報をリアルに収集。
せっかくの新企画が無難に収まる
社内外の共創メンバーで“尖らせる視点”を取り入れ、突破を図る。
発信が機能訴求に偏っている
共創で“体験・ストーリー・共感”の3要素を設計し、魅力を再構築。
プロダクトマーケットフィットの兆しが曖昧
共創レビューで“反復購入・推奨意向”の指標を明確化し、PMF判断を可視化。
バリエーションが多すぎて意思決定が遅い
共創で“選ばれる選択肢”に集約し、SKUを最適化。
チャネルごとの勝ち筋が見えない
共創で利用文脈を切り分け、EC/店頭/卸それぞれの訴求軸を設計。
サステナビリティの伝え方が弱い
共創で“生活者が共感する具体”に翻訳し、伝わるメッセージへ。
初期体験で離脱が多い
共創オンボーディングで“つまずきポイント”を除去し、定着率を改善。
LTV/CACの根拠が持てない
共創データから継続要因を特定し、獲得〜育成の投資配分を再設計。
機能追加が“足し算”になっている
共創で“使われる核心体験”を特定し、集中と削減で体験価値を高める。
見積り/提案の標準化が進まない
共創で合意形成に効く“評価軸”を定義し、提案テンプレを高速化。
UGC(口コミ)を活かし切れていない
共創で“語られやすい使い方”を設計し、自然発生的なUGCを増やす。
解約理由の本音が分からない
解約前後の共創ヒアリングで“真因”を特定し、離脱防止施策に直結。
季節要因の読み違いで在庫がブレる
共創で“購買の引き金”を把握し、需要波形に合わせた供給計画へ。
ネーミング/パッケージのAB検証が遅い
共創スプリントで短期反復し、勝ち案を早期確定。
価格交渉で価値が伝わらない
共創で“差別化の使用文脈”を言語化し、値引き前に価値を合意。
ニュース性の作り方が分からない
共創から“社会文脈の接点”を抽出し、PRの物語化で露出を拡大。
コミュニティが活性化しない
共創イベントの設計を見直し、“参加の動機”と“貢献の場”を明確化。
サブスク設計が収益化しない
共創で“継続の理由”を特定し、プラン構成と価値提供頻度を再設計。
品質とコストのトレードオフに悩む
共創で“どこに価値を感じるか”を特定し、賢い削減と投資配分へ。
BtoBの稟議を突破できない
共創で“意思決定者ごとの評価軸”を整理し、合意形成ストーリーを組む。
LPの転換率が伸びない
共創で“共感見出し・証拠・不安解消”を再設計し、CVRを改善。
体験版/サンプルが購入につながらない
共創で“体験後の一押し”を設計し、移行率を底上げ。
プロダクト主導かセールス主導か迷う
共創で市場成熟度を見極め、PLG/SLGの最適ミックスを定義。
規制・認証の説明が伝わらない
共創で“安心の判断材料”を平易に翻訳し、理解と信頼を獲得。
セット/バンドルの最適解が不明
共創で“同時使用の文脈”を特定し、バンドル設計で客単価を向上。
インフルエンサー起用の効果が安定しない
共創で“相性の良い文脈と役割”を定義し、施策の再現性を高める。
企業担当者との継続的な対話が新たな価値を生み出します。


























価値共創マーケティング:定義・導入ステップ・KPIまで一気にわかる決定版
🔍 この記事でわかること
- 価値共創マーケティングの基本概念
- 実践のための3つの要素
- アンケートやリサーチとの違い
- KPI設計と評価の視点
- よくある誤解・FAQ・注意点(統合)
マーケティングと聞くと「調査して分析して売り方を考えるもの」というイメージが強いかもしれません。
でも今は、機能や価格だけでは選ばれにくい時代。価値共創マーケティングは、企業とお客様が一緒に商品やサービスを作り上げていくやり方です。
たとえるなら、シェフとお客さんが一緒に味見をしながら料理を完成させるようなもの。作り手だけで決めず、対話・観察・試作を通じて「本当に使われる形」に近づけていきます。
1. なぜ、価値共創マーケティングなのか
モノやサービスが十分に行き渡った今、差は「スペック」よりも体験や意味で生まれます。お客様が感じる“しっくり感”や“物語”が選ばれる理由になります。
従来のアンケート中心のやり方では、こうした“心の動き”をつかまえにくいのが実情。そこで、現場での観察や対話、試作を通じてお客様と一緒に形にしていくのが共創の考え方です。
こらぼたうんは、企業と生活者が一緒に価値を作る現場を多数支援してきました。企業と生活者との共創ワークショップなど、様々な方法で意思決定に直結する実装を重視しています。
👉 実際に社員の働き方がどう変わるかは、 こちらの事例記事 でも詳しく紹介しています。
2. 価値共創マーケティングとは(定義と背景)
共創マーケティングは、企業が一方的に「作って売る」のではなく、お客様と一緒に考えて作るアプローチです。
たとえば、遊園地で新しいアトラクションを作るとき――従来は調査をして設計図を引き、一気に完成まで進めていました。
共創では、実際に来園者に試し乗りしてもらい、その場の反応を見ながら改善していきます。だからこそ、完成品は「選ばれやすい体験」に近づきます。
理論背景のキーワード
- サービス・ドミナント・ロジック(S-D Logic):価値は企業から一方的に提供されるのではなく、相互作用の中で共創されるという考え方。
- 文脈価値:同じ商品でも、使う場面や背景が変わると価値が変わるという視点。
- CSV(Creating Shared Value):社会や顧客に良いことが、結果として企業価値も高めるという発想。
👉 詳しくは S-Dロジックと価値共創 / 文脈価値と共創マーケティング / CSVとサステナブルな共創戦略
数字で見る、共創マーケティングの成果
“共創”は売上・組織・ブランドに確かな変化をもたらします。
実際の支援事例から、その効果を数字でご紹介します。
卸会社から食品メーカーへ転業
生活者と共創し新商品を開発、事業転換を成功。
社員エンゲージメントの向上
共創の成功体験が職場の一体感と定着率向上を促進。
ブランド好意度アップ
共創体験を通じて「自分ごと化」されたブランドに成長。
体験価値の刷新
購入後の利用シーンに寄り添い、“続けたくなる理由”を強化。
共創キャンペーン
顧客参加型の施策で、購入意欲と関与度を大幅に向上。
3. 従来手法との違い(比較表)
項目 | 従来マーケティング | 共創マーケティング |
---|---|---|
情報収集 | アンケート/定量調査中心 | 対話・観察・買い物同行・ワークショップ |
顧客の位置づけ | 分析対象(調査協力者) | 共創パートナー(意思決定に関与) |
アウトプット | 企業が決めた仕様 | 顧客と作り上げた体験・仕様 |
価値の基準 | 機能・価格・短期売上 | 文脈価値・ロイヤリティ・中長期LTV |
学び方 | 事前調査→一括投入 | 小さく作る→試す→直すの反復 |
左の「従来マーケティング」は“お客様はデータ”という扱い。
右の「共創マーケティング」は“お客様は仲間”という立ち位置。
この発想の転換こそが一番の違いです。
課題:価格競争から抜け出せない
同質化が進むと比較軸が価格に偏り、粗利が削られて投資が止まり、さらに差別化できない――という悪循環に陥ります。
値下げに頼らず「選ばれる理由」をつくるには、差別化・体験価値・顧客ロイヤリティを生活者の文脈から設計することが近道です。
🧭 全体の考え方と実務ステップは 価格競争からの脱却|中小企業のための実践ガイド に詳しくまとめています(原因分析/差別化・体験/ロイヤリティ/小さく試して仕組み化)。
関連リソース: 差別化・独自化 / 顧客ロイヤリティ(KPI設計) / インサイト発見法
4. 導入ステップ(小さく始めて磨く)
いきなり大掛かりに始める必要はありません。
ここでは、小さなお菓子メーカーを例に、最初の3か月で進めるイメージをご紹介します。
① 準備:目的と言語化(1〜2週)
- 狙いを明確化(例:リピート率↑/単価↑/返品↓)
- 対象生活者を定義(購入/未購入/離反 など)
- テーマ設定(どんな場面で食べるか/誰と食べるかなど)
② 共創セッション/買い物同行(3〜4週)
実際の購入・使用場面を観察しながら対話。「言葉になっていない手がかり」を拾います。たとえば、手に取るきっかけや置き場所、食べ終わった後の気持ちなど。
③ 試作・検証(5〜8週)
気づきを素早く形にし、小規模にテスト。試食会で反応を集め、包装やメッセージも一緒に確かめます。
④ 改善・展開(9〜12週)
反応の良い要素を磨き込み、体験全体(導線/POP/同梱物/アフター)に波及。小さく当てて、次の改善に活かします。
👉 実際の準備から導入の流れをさらに詳しく知りたい方は、
セッション初日までの準備(第1章〜第7章)
をご覧ください。
5. よくある誤解・FAQ・注意点
❌ 誤解:「お客様の言う通りに作れば良い?」
共創では観察と深掘りで「なぜそう言うのか」という意図や文脈を見極めます。
例:「もっと甘く」の背後に「子どもと一緒に食べたい」など。
❌ 誤解:共創は「大企業向け」?
❌ 誤解:アンケートやリサーチと同じ?
Q. 共創をやると結局なにが良いの?
Q. 社員が少なくてもできますか?
Q. 成果はどう測れば良い?
Q. 実際に導入するにはどんな流れ?
Q. BtoBビジネスでも有効?
Q. コストはどのくらい?
⚠ 注意:参加者が安心して話せる場づくりは?
6. KPI設計と評価(定量×定性)
KPIとは「成果を測るためのものさし」です。売上やシェアのような数字だけでなく、お客様の喜びやファン度も合わせて見るのが共創のポイントです。
- 繰り返し率(リピート/継続)・口コミ/UGC数・紹介率
- 試作品数・採用率・改善回数・開発リードタイム短縮
- NPS/満足度・共創参加者の再参加意欲
- 体験指標:パッケージ想起・棚前滞在・同伴購入率 など
定量(比率・回数)と定性(発話・観察ログ)を組み合わせ、月次レビューで学習サイクルを回します。
7. 次の一歩:まずは小さく“共創”を試してみませんか?
「社内に顧客の“生の声”を取り込む仕組みを作りたい」 「本音を引き出す生活者インサイトを見つけたい」 「共創ワークショップを試したい」——ご相談は無料です。実装まで並走します。
ここまで見てきたように、価値共創マーケティングは
「顧客の声をそのまま形にする」のではなく、
観察と対話を通じて本音を引き出し、共に磨いていくプロセスです。
小さく始めても確かな学びが得られ、組織や商品に“選ばれる理由”を育てられます。
次の一歩を踏み出したいときは、ぜひお気軽にご相談ください。
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