共創マーケティング|参加者募集時のポイント

共創マーケティング|参加者募集のポイント

2023年4月30日

一例として下記に共創マーケティング実践の手順を示しましたが、この中でも参加者募集01の項目は、製品やサービスの開発に関心がある人々と協力し、お互いの視点を交換することで、より優れた製品やサービスを提供するために最も重要です。

ここで言う参加者とは、企業側と顧客(生活者、消費者)双方を意味します。

 

参加者は、自分たちが共有するビジョンや目標を共有し、お互いに尊重し合い、信頼しあうことで、協力しやすくなります。この信頼関係は、参加者間の意見やアイデアをオープンに共有し、問題解決やアイデアの実現に向けて意見を出し合うことを可能にします。

 

共創マーケティング実践の手順
共創マーケティング実践の手順

価値共創マーケティングの成功には、企業と顧客双方の信頼関係が必要であり、適格な参加者を選択することが不可欠であるということです。適切な参加者を募集し、参加者間の信頼関係を築くことで、より優れた製品やサービスを提供し、成功を収めることができますが、参加者募集(社内と顧客)についてのポイントについて説明します。

 

 

参加者募集 / 社内

 

最初に、社内において価値共創マーケティングに参加するための人選を行う必要があります。一般的には企画開発担当者のみに思われますが、これは、営業や広報など社内の関係者や他部署であっても製品開発に関心がある人、また時として顧客企業やパートナー企業の担当者を含むことでより効果的になる場合もあります。

 

 

参加者を募集する際には、以下の点に注意する必要があります。

 

◆チームメンバーのコミュニケーション能力の確認

プロジェクトメンバーはチームで協力しながら作業を進めるため、コミュニケーション能力が必要です。プロジェクトに参加する前に、メンバー同士で面接やディスカッションを行い、コミュニケーション能力を確認することが望ましいです。

 

 

◆楽しみながら積極的に参加する人

共創マーケティングは、多様な人々が参加し、協力して新たなアイデアや製品を開発することを目的としています。こちらの姿勢は相手に伝わります。そのため、積極的に参加して、他の参加者とコミュニケーションを取り、アイデアを共有することを楽しみと感じる方が適任です。

 

 

◆必要なスキルや知識を持った人材の選抜

絶対条件ではありませんが、プロジェクトに必要なスキルや知識を持った人材を選抜することが重要です。例えば、商品開発には製品設計や品質管理の専門知識が必要であり、マーケティングには市場調査や広告戦略の経験が必要です。

 

 

◆役割分担の明確化

チームメンバーの役割分担を明確化することで、各メンバーが何を担当するかを理解し、プロジェクトの進行状況を追跡しやすくなります。例えば、開発チームは試作品の開発や製品化を担当し、マーケティングチームは広告戦略や販売促進を担当するなど、役割を明確にすることが重要です。

 

 

◆チームメンバーの意見やアイデアを尊重する

チームメンバーはそれぞれ異なる視点やアイデアを持っているため、意見の相違が生じることもあります。そのような場合には、チームメンバーの意見やアイデアを尊重し、議論を行うことで、より良い商品開発やマーケティング戦略の策定ができます。

 

 

◆チームビルディングの実施

プロジェクトの進行には、チームメンバー同士の信頼関係や協力関係が重要です。そのため、チームビルディングを実施することで、メンバー同士のコミュニケーションや協力関係を強化することができます。楽しいイベントを計画し、チームメンバー同士の交流を深めることができます。

 

 

◆参加者の倫理観の確認

参加者には、倫理観や社会的責任感を持った人材を選抜することが望ましいです。商品開発やマーケティング活動においては、消費者の利益を守ることが求められます。参加者が倫理観に欠けるような行動をとる場合は、プロジェクトの成果に大きな影響を与える可能性があるため、十分に注意する必要があります。

 

 

これらの注意点を踏まえた上で、社内人選を実施し、適切な人材をプロジェクトに参加させることが重要です。

 

 

参加者募集 /(顧客・生活者・消費者)

 顧客側の参加者の募集と選定には以下のような注意点があります。

 

◆目的や役割を明確化する

顧客側の参加者には、プロジェクトの目的や役割を明確に説明する必要があります。どのような役割を果たしてもらい、どのような目的を達成したいのかを明確にすることで、参加者のモチベーションを高めることができます。

 

 

◆選抜基準の設定

顧客側の参加者を選抜する場合、どのような基準で選定するかを設定する必要があります。例えば、商品やサービスを愛用している、参加意識が高いなど、選定基準を事前に明確にすることが必要です。

 

 

◆参加者の数の設定

参加者の数を設定することで、プロジェクトの進行に必要な情報やフィードバックを収集できます。ただし、参加者の数が多すぎると、情報収集や意見調整が難しくなるため、適切な人数を設定する必要があります。

 

 

◆参加者のプロファイルの確認

参加者のプロファイルを確認することで、参加者の意見をより深く理解することができ商品やサービスを利用する上でのニーズや欲求を把握できます。

 

 

◆参加者の意見や価値観の多様性を考慮する

参加者の意見や価値観は多様であるため、多様性を考慮することが重要です。商品やサービスを利用する人々の多様なニーズや欲求を把握することで、製品の改善やサービスの提供方法について、より深く理解することができます。

 

 

◆参加者へのお礼の提供について

参加者には、プロジェクトへの参加に対するお礼を提供することがあります。報酬の場合もあれば、商品の提供やポイントの付与などがあります。お礼については、参加者に与える負担やプロジェジェクトの目的によって異なるため、適切に設定する必要があります。

 

 

参加者への説明と同意の取得

参加者には、プロジェクトに参加する前に、プロジェクトの目的や参加条件、お礼の内容などを説明し、同意を得る必要があります。また、プライバシー保護のために、個人情報の取扱いについても説明し同意を得ることが必要です。

 

 

参加者のコミュニケーション手段の確保

プロジェクト期間中、参加者とのコミュニケーションが必要となる場合があります。参加者が持つコミュニケーション手段(電話、メール、SNSなど)を確認し、円滑なコミュニケーションができるように準備する必要があります。

 

参加者のスケジュールに合わせたプロジェクトの進行:参加者のスケジュールに合わせてプロジェクトを進行することで、参加者の負担を軽減し、円滑なプロジェクト進行が可能となります。

 

 

参加者からのフィードバックの取り入れ

参加者からのフィードバックを適宜取り入れることで、商品やサービスの改善が可能となります。フィードバックを反映させることで、顧客満足度の向上やビジネスの成長に繋がります。

 

 

以上が、顧客側の参加者の募集と選定における注意点です。プロジェクトの目的やプロジェクトに参加する顧客のプロファイル、参加者の数やお礼の設定など、各要素を慎重に検討し、適切に対応することが重要です。

共創プロセスにおける参加者の影響について

共創マーケティングは人と人との関わりによって新たな価値を創造することを目指します。時として共創プロセスの進行中に、参加者の性格や個性がプロセス全体に悪い影響を及ぼす場合もありますが、以下のようなアプローチを行うことで未然に防ぐことが出来ます。

 

 

◆コミュニケーションルールを定める

 

参加者間のコミュニケーションルールを定めることで、衝突や不和を防ぎ、円滑な議論を進めることができます。例えば、批判的な発言は具体的な提案を伴うなど、意見の出し方についてのルールを設けることが有効です。

 

 

◆コミュニケーションスタイルの多様性を尊重する

参加者が持つ異なるコミュニケーションスタイルを尊重することで、全員がプロセスに積極的に参加できる環境を整えることができます。積極的な人には発言の機会を与え、控えめな人には意見を書き込むなど、多様なスタイルに対応することが必要です。

 

 

◆目標と方向性を明確にする

共創プロセスにおいて、目標と方向性を明確にすることで、参加者が一致した目標に向かって進めることができます。また、参加者の異なる目標や方向性を把握することで、異なる視点からアイデアを出すことができ、より多様なアイデアを創出することができます。

 

 

◆ファシリテーターの役割を明確にする

共創プロセスにおいて、ファシリテーターの役割は重要です。ファシリテーターは、参加者間の調整や議論の進行を促すことで、参加者の性格や個性による影響を最小限に抑えることができます。また、ファシリテーターは、参加者に対してフィードバックを提供し、プロセス全体を改善することができます。

 

 

主だった点のみになりますが、以上のアプローチを実施することで、参加者の性格や個性による影響を最小限に抑え、共創マーケティングの成果を最大限に引き出すことができます。



中間祥二 株式会社こらぼたうん代表取締役
共創マーケティングのこらぼたうんへ問合せ